アレルギー性鼻炎について
アレルギー性鼻炎はいまや国民病と言われており、日本人の1/4から1/3が罹患しているとされています。
アレルギー性鼻炎の原因には、花粉やハウスダスト・ダニ・カビ・動物の毛などがあり、下記の様に分類されます。
- 通年性のアレルギー性鼻炎:ハウスダスト、ダニなど一年を通して症状を引き起こすもの
- 季節性のアレルギー性鼻炎:スギ花粉など、特定の季節にのみ引き起こされるもの
アレルギー性鼻炎の診断
アレルギー性鼻炎を起こしている原因物質や症状の出かたは人によってさまざまです。
まずは原因を探り、自分に合った治療方法を見つけることが大切です。当院では、血液検査にてアレルゲン(原因物質)を検索いたします。
血中IgE検査
血液検査で、アレルゲン(スギ・ヒノキ・ダニ・ハウスダスト・動物の毛・食べ物などアレルギーの原因物質)に対する特異的なIgE値をそれぞれ調べます。
IgE値が上昇していることが確認できた物質がアレルゲンと考えられます。
調べるアレルゲンに関しては、患者様の症状の出方を伺って選択しますが、調べて欲しいアレルゲンのご希望を伺うこともできますので、医師にご相談下さい。
結果が出るまでには約1週間程度を要します。
アレルギー性鼻炎の治療
当院では、それぞれの患者様の症状やライフスタイルに応じてお薬を選び、治療をしております。
薬物療法
- 内服薬(抗ヒスタミン薬)
- 最近では、眠気の副作用が大幅に軽減されたお薬も登場しました。
- アレルギー性鼻炎の治療に、最も一般的なお薬です。
- 貼付薬(経皮吸収型製剤)
- 1日1回の貼付で24時間安定した効果があります。
- 漢方薬
- 漢方薬だけでも効果が期待できますが、上記内服や貼付剤と併用することで相乗効果が期待できます。
- 鼻噴霧用ステロイド薬
- 鼻の症状が辛いときに内服薬と併用して使われます。
- 点眼用抗ヒスタミン剤、点眼用ステロイド薬
- 目のかゆみや充血が強いときに使います。
- コンタクトをされている方でも使用できる点眼薬もあります。
舌下免疫療法
舌下免疫療法はアレルゲン免疫療法(減感作療法)の一つで、アレルゲン(アレルギーの原因物質)を少しずつ体内に吸収させることで、体をアレルゲンに慣らし、アレルゲンに対する過敏症を減少させ、症状を和らげる治療法です。
治療は長期間必要となり、即効性のある治療ではありません。すべての方に効果が期待できるわけではありませんが、約8割の方に効果があると報告されています。
当院では12歳以上のスギ花粉症またはダニアレルギーの方に対し、舌下免疫療法を行っております。
ダニアレルギーはいつの時期でも治療を開始できますが、スギ花粉症は6月から11月の期間のみ治療を開始します。
舌下免疫療法が可能かどうかは診察で判断しますので、まずはご来院し、医師までご相談ください。