睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群(SAS)について

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは、睡眠中に呼吸の停止をくり返すため睡眠障害が生じ、日常生活に支障をきたす病気です。
その多くでいびきを伴い、ある程度の睡眠時間を確保しているのに日中に眠気を感じる、全身のだるさや集中力の低下がみられるなど、様々な症状を引き起こします。
睡眠の質の低下を放っておくと、将来、高血圧、糖尿病、脳卒中や心疾患を発症しやすくなることから、適切な診断と治療が必要となります。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診断

睡眠時無呼吸症候群の診断は、まず問診で自覚症状や日頃の睡眠状況をお聞きすることから始まります。
下記の症状のうち、思い当たることがありましたら一度ご相談ください。

  • 大きないびきをかく
  • 睡眠中に呼吸が止まっていると指摘されたことがある
  • 睡眠時間を十分確保しているはずなのに、日中に眠気が強く、うとうとする
  • 朝起きると体が重たく、頭痛などを感じることがある

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状にお心当たりのある場合には、PG検査(簡易検査)およびSPG検査(精密検査)にて診断することできます。
当院では、SAS検査の専門業者と協力して、自宅にて検査装置を装着することで入院することなく在宅にて検査し診断することが可能です。
(提携会社より郵送で機材が届いたのち、ご自宅で検査を行っていただきます。検査後は機器を郵送で送り返して頂き、検査結果の解析をいたします。)

  • PG検査(簡易検査)

    PG検査(簡易検査)は口と鼻、胸、指にセンサーをそれぞれ取り付けて一晩ご就寝いただき、脈拍数、体動、いびき、呼吸の状態、血液の酸素飽和度などを測定し、睡眠時の無呼吸の有無や程度を調べます。
  • SPG検査(精密検査)

    SPG検査(精密検査)は、脳波や筋電図、眼球運動、血中の酸素飽和度などを測定し、睡眠の質や睡眠の深さの程度を調べます。

PG検査(簡易検査)、SPG検査(精密検査)とも自宅で行うことが出来るので、患者さまの時間的・金銭的な負担も少なくなります。
何より、ご自分の寝室で寝られるため、検査にあたって気持ちの負担がかなり軽減されます。両検査とも保険適応となります。

睡眠時無呼吸症候群の治療法

治療法は、睡眠時無呼吸症候群を招いている原因、また個々の患者様の状態に応じて、治療方法が選択されます。

  • CPAP療法

    CPAP療法(Continuous Positive Airway Pressure=経鼻的持続陽圧呼吸療法、通称シーパップ)とは、鼻に装着したマスクから圧力を加えた空気を送り込むことによって、ある一定の圧力を気道にかけ、気道の閉塞を取り除いて無呼吸を防ぐ治療法です。中等症から重症の患者様に効果的で、ほとんどの患者様は、この治療を行ったその日から睡眠障害が改善し、朝もすっきりと目覚め、昼間の眠気も軽くなります。睡眠時無呼吸症候群の最も重要な治療法として、広く普及しています。
  • 外科手術

    手術にて、気道の塞がってしまう部位(アデノイドや扁桃肥大など)を切除することで、気道の閉塞を取り除いて無呼吸を防ぐ治療法です。
  • 生活習慣の改善

    肥満により気道が狭くなる場合があるため、減量を目的に食事療法、運動療法を行います。
    飲酒や睡眠薬は筋肉を弛緩させ、気道の閉塞を悪化させる可能性があるため、注意が必要です。
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